人類と魔族が共存の道を
歩みだしてから数世紀。
地球は『人類』でもなく『魔族』でもない
新たな種を生み出した。
紫の血ーー
人々は自らと違う紫の血を持つ第3の種族を『モーブ』と名付け
恐怖し、疑い、隔離した。
それは新たな争いの火種だった。
異色の血がもたらすものは、人類と魔族に対する福音か、それとも災いか。
世界に革命が起こる。
第1話「転醒」
人類と魔族が協調の歩みを始めてから数世紀、新たな争いの火種が生まれる。紫の血を持つ新種族、モーブが誕生したのだ。優れた頭脳を持つ未知の存在に対し、統一政府が取ったのは特別区に隔離し、迫害するというものだった。
迫害から逃れて、スラム街――バニラで暮らしていたモーブ、ガレット・レヴォはバニラを出る決意をする。モーブの代表が権利獲得の為、統一政府にバトルを挑むと知ったからだ。
そのバトル会場に向かう道の途中で、ガレットは運命的な出会いを果たす。
第2話「決意」
お互いの信条をバトルフィールドでぶつけ合うガレットとヴァルト。
ターンを重ねる中、二人はこれまでの日々を思い出していた。それはヴァルトの父、ルシアンが凶刃に倒れてからのこと。モーブ特別区の学園に編入したガレットは、同じコアの光主であるヴァルトと共にモーブの権利獲得のため、世界を変えようとしていた。
ある日、ガレットはヴァルトに学園の地下に案内される。そこで見たものが、二人の道を違わせる契機となる。
第3話「始動」
ヴァルトと決別し、バニラへと戻ったガレットはライムたちと再会する。
ライムはガレットから預かった彼の父の遺品を調べ、三つの座標情報を手に入れていた。その内の一つが示していたのは、ガレットが父から託されたカードだった。残る二つの座標にも、同じようにカードがあるはず。自分と同じ思いを抱いていた父が遺した情報が、世界を変える鍵になると信じて、ガレットはライムたちと共に座標の位置に向かう。
しかし、そこは魔族とモーブを差別する人間の街だった。
第4話「牙城」
二枚目のカードを手に入れたガレットは、最後の座標へと向かう。そこは人間、魔族、モーブが誰も差別されることなく暮らしている島だった。島を治める仮面の魔族に導かれ、ガレットは最後のカードが祀られる祭壇へと赴く。
同じ頃、ヴァルトも自分の信条に従って、動き出していた。その手始めとして、ヴァルトはザイファーを夜のスタジアムへと呼び出す。自分の信じた未来へ歩き出すため、ヴァルトはザイファーにバトルを挑む。
第5話「智恵」
ガレットたちは、三種のカードに導かれ、南極を訪れる。そこでは謎の少年、ヴィザルガが待ち受けていた。ヴィザルガは、三種のカードによって開かれたバトルフィールドの先に、ガレットの成すべきことがあると語る。それを確かめる為、バトルに挑もうとするガレット。しかし、そこに特別区のアルスからヴァルト蜂起の報せが届く。
ヴァルトが動き出したことを知ったガレットは、成すべきことを知るためにバトルフィールドへと向かう。